銀河鉄道の夜

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宮沢賢治の珠玉のファンタジーをもとに
孤独な少年ジョバンニの旅を哀しくも美しいタッチで

孤独な少年ジョバンニと友人のカンパネルラがたどる天上への旅を描いたファンタジー・アニメーションです。宮沢賢治の原作とは違って、擬人化された猫たちが主人公になっているのは、登場人物を猫に置き換えている、ますむらひろしの漫画を原案にしているためです。

「ラッコの上着をお土産に持ってくる」と言って出かけたまま帰らない父を、病弱な母とともに待つジョバンニは、家計を支えるために働きながら学校に通っています。勉強もできない、クラスメートからは軽んじられているジョバンニをかばってくれるのはカンパネルラぐらい。

星まつりの夜のこと、丘の上で一人孤独に夜空を眺めていたジョバンニの前に、銀河鉄道が姿を現します。導かれるように列車に乗り込んだジョバンニ。座席にはカンパネルラが座っていました。

「どこまでも一緒に行こう」。ジョバンニはカンパネルラと一緒にいられるのが嬉しいのです。ふたりは様々な人々に出会い、銀河を旅していきますが、旅の終わりにはあるつらい事件がジョバンニを待っていました……。

ヨーロッパの田舎町のようなたたずまいのカンパネルラの町、一転して、幻想的な銀河鉄道の車窓の風景。アニメーションならではの豊かな表現力で印象的なシーンが続きます。孤独なジョバンニの心情そのままの夜の旅は、自分の孤独だけでなく、他の人の幸せにも目を向けたとき、「ほんとうの幸い」を探す旅へと変わっていくようです。映画を見た後は、きっと原作も読んでみたくなります。上坂 美穂)

上映時間:107分
日本語音声:あり
白黒/カラー:カラー
製作年:1985年
監督:杉井ギサブロー
アニメーション監督:前田庸生
声の出演:田中真弓
声の出演:坂本千夏
メーカー:アスミック・エース
製作国:日本
原題:
備考:
親ゴコロポイント
  • 宮沢賢治の原作自体、未完の遺稿のため、解釈には諸説あるそうです。またストーリーの起承転結がはっきりした映画と比べると抽象度が高いので、小さい子には難しい面もあるかもしれませんが、素直にアニメーションの幻想的な表現を楽しむとよいと思います。うちの4歳児はクライマックスのシーンを見ながら説明してやると「かなしみとなみだ」と言ったので、どこまで理解しているかはともかく、幼くてもその子なりに楽しめると思います。
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