リトル・プリンセス 

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名作児童文学「小公女」を映画化
不幸のどん底でも夢を忘れない女の子の物語

お金持ちのお嬢様から一晩で一文無しになってしまった女の子セーラが、不当な扱いを受けながらも明るくたくましく生きていくお話です。「秘密の花園」でも知られるフランシス・ホジソン・バーネットによる児童文学が原作です。

1914年インド。母を亡くし、父親と裕福な暮らしをしていたセーラですが、軍人の父親が戦地へ赴くことになり、ニューヨークの女子寄宿舎学校へ入学することになります。女校長のミンチン先生は厳しくて学校は規則だらけですが、父の愛情をたっぷり受けて天真爛漫に育ったせいか、優しく明るく話も面白いセーラは、あっという間に学校の人気者になります。

ところが盛大に開かれていたセーラの誕生パーティの真っ最中、父が戦死したと知らせが入ります。父の死と共にセーラの財産が無くなったと知ったミンチン先生は態度を豹変。セーラを汚い屋根裏部屋に移し、使用人としてこき使います。お嬢様から急変した待遇、最愛の父を亡くした悲しみにくれるセーラを救ってくれたのは、インド時代に聞いたプリンセスのお話と学校の友だちでした。ミンチン先生のひどい仕打ちにも、持ち前の優しさと明るさで耐えるセーラでしたが、あらぬ疑いをかけられ警察に連れていかれそうになり……。

どんな逆境に陥っても、夢見る力があればたくましく生きていける。そんな「子どもの想像力」の素晴らしさが描かれた作品です。「屋根裏に住んでいても、どんなボロを着ていても、年を取っても女の子はみんなお姫さまだわ! 忘れちゃったの!?」 ミンチン先生に言い放ったセーラのセリフに、この映画の大切なエッセンスが凝縮されています。

イギリスからニューヨークの寄宿舎に舞台を移し、セーラの父の設定や結末も原作から少し変更されていますが、映画を観る上では全く気にせず楽しめる魅力にあふれた作品です。(上原 千都世)

上映時間:97分
日本語音声:あり
白黒/カラー:カラー
製作年:1995年
監督:アルフォンソ・キュアロン
出演:リーセル・マシューズ
出演:リーアム・カニンガム
メーカー:ワーナー・ホーム・ビデオ
製作国:アメリカ
原題:A Little Princess
備考:
親ゴコロポイント
  • 女の子はいつだって物語が大好き。お姫さまが大好き。我が家の娘ふたりもドレス!プリンセス!と呆れるほどの「プリンセス」期を過ごしてきました。でもそんな夢見がちな心や、お話に浸る「女の子特有の想像力」は娘たちに豊かな時間をもたらしてくれたと実感しています。そんな女の子や、かつて女の子だったお母さんにぜひ観て欲しい作品です。
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