転校生

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男の子と女の子の心と体が入れ替わったら!?
思春期の情感を可笑しくも切なく描く青春映画

ある日突然、体と心が入れ替わってしまった、幼ななじみの中学生男女の困惑をコミカルに描いた青春映画です。

瀬戸内海の港町、尾道。中学3年生の斉藤一夫のクラスに、斉藤一美という転校生がやってきます。一字違いのふたりは実は幼なじみ。懐かしさのあまり幼稚園時代のおねしょなどの想い出をうっかりしゃべってしまった一美のせいで、「カッコつけたいお年頃」の一夫はすっかり不機嫌に。そんなある日、高台にあるお寺の階段から足を踏み外した一美を助けようとした一夫は、一緒に階段から転げ落ちてしまいます。気が付くと、なんとふたりの心と体が入れ替わっていたのです! その瞬間から一夫は一美として、一美は一夫として生活することになるのですが……。

女の子の体になってしまった一夫、男の子の体になってしまった一美が、家族やクラスメートから、挙動不審な言動を怪しまれながらも、お互いの体に慣れようと奮闘する姿が切ないやら可笑しいやら。様々なハプニングに悩み対処するふたりの姿から、思春期真っ最中!である中学生の等身大の心情がリアルに伝わってきます。自分や異性の体の変化、今まで味わったことのないような恋心……。そして相手の立場になったことで芽生える思いやり、という大切なメッセージも伝わってきます。

海の見える丘、高い石垣に囲まれた細い路地、風情あるお寺。海と山と豊かな自然に囲まれた尾道の風景も見どころで、あたたかくも懐かしい、古き良き尾道の町に行ってみたくなります。原作は 山中恒の「おれがあいつであいつがおれで」というタイトルの児童小説。 中学生時代という繊細な時期を、みずみずしいタッチで切り取った青春映画の名作です。(上原 千都世)

上映時間:112分
日本語音声:あり
白黒/カラー:カラー
製作年:1982年
監督:大林宣彦
出演:小林聡美
出演:尾美としのり
メーカー:バップ
製作国:日本
原題:
備考:
親ゴコロポイント
  • 自分にないものがある! 自分にあるものがない! 幼稚園や保育園って男女一緒に、ときには、はだかんぼで遊ぶこともありますが、そんな幼稚園児だったと思われる男女が、思春期のお互いの体に入れ替わってしまったからそりゃもう大変です。男女を意識し始める小学校高学年以降のお子さんなら、ちょっとドキドキしながらも楽しめるのではないでしょうか。