二十四の瞳

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先生と生徒の心の絆を描いた
きらりと光る古典的名作

男の子5人、女の子7人の新1年生と、その子どもたちを受け持った女教師・大石先生との年月を経たふれあいを、小豆島の自然の中に生き生きと描いたヒューマン・ドラマです。

昭和3年(1928年)、新任の女教師として岬の分教場にやってきた大石先生は、洋服を着て自転車通勤する「ハイカラ」先生。大人たちからはうさんくさく思われますが、子どもたちは明るい先生になつきます。ある日、子どもたちが浜に掘った落とし穴に落ちてアキレス腱を切った先生は、学校を長期で休むことに。ひと目先生に会いたい一心で、12人の子どもたちは遠い道のりを、泣きながらお見舞いに行くのでした。やがて島の本校に転任し、結婚した大石先生は、分教場から本校に通学するようになった子どもたちと過ごしていました。しかし、軍国主義の影は、緑豊かな小豆島にもさしてきたのです……。

原作は壺井栄の小説です。牧歌的なムードの前半は、子どもたちと先生のやりとりや昔の日本の暮らしを見ているだけで楽しいのですが、中盤以降に差しかかると、戦争が子どもたちの生活にも影を落とします。親が死んで里子に出され島を去る子、兵隊として戦場に行く子、病気のために若くして死ぬ子……。そのたびに大石先生は子どもと一緒に泣くのです。えらそうなアドバイスも何もありません。生徒の悲しみに常に寄り添う大石先生だからこそ、生徒たちは先生を慕うのでしょう。人生は喜びと悲しみに彩られていると、静かに教えてくれる映画です。(上坂 美穂)

上映時間:156分
日本語音声:あり
白黒/カラー:白黒
製作年:1954年
監督:木下惠介
出演:高峰秀子
出演:月丘夢路
メーカー:松竹
製作国:日本
原題:
備考:
親ゴコロポイント
  • 見る前は、熱血先生の(「金八先生」的な)話だと思っていたのですが、全く違いました。大石先生は明るくまっすぐな先生ではありますが、聖人ではない、等身大の女性。新人の先生が、周囲にもまれながら成長し、結婚して子育てしながら、戦争の時代を生き抜いていく姿が描かれます。親としても女性としても共感しました。こんな先生に、親子ともども、出会いたいですね!
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