生れてはみたけれど

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古い映画なのに飽きない!
お父さんはぼくらのヒーローなのに!?

サラリーマン社会で生きる父の姿を子どもの視点でとらえたサイレント映画の名作。「生れてはみたけれど」というタイトルが哀しい映画を連想させますが、実は子どもたちのエネルギーにあふれたユーモラスな作品です。

郊外に引っ越してきた良一、啓二の兄弟の父さんはサラリーマン。重役の近所に住んで、出世のチャンスを狙っています。兄弟は、さっそく地元のガキ大将グループと喧嘩し、学校に行くのがいやになってずる休み。その後うちとけて、重役の子どもも交えて遊ぶ仲になります。仲間で「うちの父ちゃんが一番えらい」と自慢しあっていたある日、重役の家の映画会に招かれます。しかし、兄弟の父は、重役の前でお世辞を言い、フィルムの中では変な顔まねをしてみんなに笑われていました・・・・・・。

うちのお父さんはヒーローだと思っていたのに、大ショック!「お父さんは偉くなれって言うけど、お父さんがぜんぜん偉くないじゃないか!」と、いう子どものふんまんが親としては身につまされ、同時に笑ってしまいます。また、子は親の鏡(笑)、子どもの世界の権力争いもしっかり描写されているところがミソ。兄弟はけっしてやられっぱなしではなく、どちらかというと「おぬしもやるノウ」というやんちゃぶりをみせるのが、今の子にもウケると思います。野原に集まってわいわい遊んでいる子どもたちの生き生きした姿が楽しい!(上坂 美穂)

上映時間:91分
日本語音声:なし
白黒/カラー:白黒
製作年:1932年
監督:小津安二郎
出演:斉藤達雄
出演:吉川満子
メーカー:松竹
製作国:日本
原題:
備考:
親ゴコロポイント
  • これは「サイレント映画」。音がないのはもちろん、台詞(字幕)も、ほとんどありません。派手な音楽や特撮で彩られた映画が当たり前のいま、最初は「シーン」として慣れないのですが、気がつくとすっかり映画に引き込まれています。映画の原点はなにか、表現とはなにか、親子で味わってみてください!
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