赤い靴

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踊ることに魅せられた少女の運命は
バレエ映画の古典的名作

バレエを扱った映画の中で古典的名作に数えられるもののひとつ。芸術に魅せられた人々の葛藤を描き切った人間ドラマです。

世界一のプリマを夢見るヴィクトリアは、バレエ団主宰者レルモントフに見出され、アンデルセンの物語を基にした新作「赤い靴」の主役に選ばれます。その公演は大成功、作曲家クラスターとの恋も実らせ、彼と結婚を誓いますが、レルモントフはバレエの道をきわめることと人並みの幸福の両立は不可能だと彼女に告げます。ヴィクトリアは苦しみ、そして悲劇の結末を迎えることに……。

題となった「赤い靴」(17分間)は実際、映画中で踊られ、ダンサーたちの気迫あふれる踊りに魅せられます。人生を賭けてまで芸を追求せずにはいられないアーティストたちの「業」とそれをさせてしまう芸術の持つ「魔力」が、この小品の中に秘められているよう。また「白鳥の湖」を始めバレエの名場面もふんだんに登場。バレエを習っているお子さんならずとも、子どもと一緒に芸術鑑賞するにはぴったりの映画です。(上坂 美穂)

上映時間:136分
日本語音声:なし
白黒/カラー:カラー
製作年:1948年
監督:マイケル・パウエル
監督:エメリック・プレスバーガー
出演:モイラ・シアラー
出演:アントン・ウォルブルック
メーカー:紀伊国屋書店
製作国:イギリス
原題:
備考:
親ゴコロポイント
  • 子どもにはなにか一つのことを成し遂げてほしい。でも、そのためには犠牲にするものもあるはず。この映画と規模は違えど、子育てで「遊ばせるか、習い事か、勉強か?」と悩むときは、ヒロインの葛藤を思い出してみようかと思いました。しかし、「赤い靴」のバレエシーンは圧巻です。ちょっと怖い感じがまたイイ。