スタンド・バイ・ミー

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少年たちは冒険して成長する
永遠の夏休みをみずみずしく描く

4人の少年の1泊2日の冒険旅行をみずみずしいタッチで描いた映画です。

オレゴン州の小さな町に住む12歳のゴーディは、文才のある多感な少年。彼には、木の上の小屋にいつも一緒に集まる仲間がいます。リーダー格のクリス、大きなメガネをかけたテディ、ちょっとおデブなバーン。夏休みのある日、4人は自分たちと同世代の行方不明の少年の死体が、町から数十キロ離れた森の中にあると聞いて「死体を発見するとヒーローになれるかも!」と、森を目指して旅に出ます。実はゴーティは事故死した兄がいて、両親に兄と比べられることに寂しさを抱いています。また、ほかの3人もそれぞれに家庭に事情を抱えています。1泊2日の道中に、そんな彼らの抱えた悩みと心の成長が描かれます。

まっすぐ延々と続く線路を歩いていく4人の姿、夜のキャンプ、早朝に森の中で出会った鹿、ヒルのいる沼どなど数々のシーンが印象的です。森の中で待ち受けていた年上の不良少年たちとのやりとりも乗り越えて、少年たちは少し大人になります。そしてこの永遠に続くかに見えた友情も変化していき、やがてそれぞれが違う世界へ旅立っていくことが暗示されます。少年の日の、永遠にきらめいている夏の日を切り取って胸に迫ります。(上坂 美穂)

上映時間:89分
日本語音声:あり
白黒/カラー:カラー
製作年:1986年
監督:ロブ・ライナー
出演:ウィル・ウィートン
出演:リヴァー・フェニックス
メーカー:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
製作国:アメリカ
原題:STAND BY ME
備考:
親ゴコロポイント
  • 原作は、ホラーで有名なスティーヴン・キングと聞くとちょっとびっくり。 秘密基地の中でタバコを喫ったり、ワイ談をしたり……そんな思春期の入り口にいる男の子たちの姿を、成長していくわが子に重ねてまぶしく見てしまいます。男の子たちが大人になるためには「森への冒険」が必要なんだなあ。

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