
今月から「映画しごと図鑑」では、男の子のママと女の子のママに毎月交替でお子さんたちが興味を持っている仕事についての映画をご紹介いただきます。第1回は男の子が憧れるシークレット・サービスです。
警護の仕事―「ザ・シークレット・サービス」
上坂 美穂
うちの次男はスパイ映画が大好き。でも「スパイのお仕事」は、あまりおおっぴらにお仕事として募集しているものでもないし、はて困った。そんなとき、オバマ大統領の来日予定のニュースでひらめきました。連載1回目のテーマにSPはどうかしら?
SPはもともと「セキュリティー・ポリス」の略語。とくに、大統領を警護している警備はシークレット・サービスと呼ばれています。どんなお仕事なのか、ためしにクリント・イーストウッド主演の同名タイトル映画「ザ・シークレット・サービス」(1993年)を見てみました。
JFKの暗殺を阻止できなかった苦い過去を持つイーストウッド演じる主人公。とにかく、走る、走る。パレードに出た大統領の車を囲んで走り、暗殺予告する犯人の後ろ姿を追って走り……。イーストウッドは定年までカウントダウンな雰囲気の年齢なため、なかなかハードで見ていてこっちがドキドキしてしまいます。そんなに走って大丈夫か?と(笑)。
必要なのは当然ながらまず体力だということでしょうか。一方で、人のたくさんいるパーティに潜入して、犯人を捜しだす探偵並みの推理力もみせてくれるイーストウッド。あらゆる犯人の攻撃の可能性を予見し、それを阻止するよう備える知力と体力が必要ということでしょう。
また、バーでピアノを弾いて同僚女子の心を掴む、そんな粋な人心掌握術も必要かもしれませんね。日本ではシークレット・サービスのお仕事は大統領がいないのでありませんが、岡田准一主演の「SP」(2013年)も一緒に見てもいいかもしれません。
ザ・シークレット・サービス Blu-ray:¥2,381+税 好評発売中
発売・販売元:(株)ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
1993年/128分/吹き替え版あり