ソチ五輪開催記念!ロシア・アニメ傑作5選

「小舟のチージック」

ソチ五輪開催記念!ロシア・アニメ傑作5選

2月7日からいよいよ、ソチ五輪がスタートします。ロシアにはたくさんの傑作アニメーションがありますが、映像作家でロシアのアニメーションに詳しい渕上サトリーノさんに子どもと楽しむベスト5をご紹介頂きました。「明るく元気で、なおかつ芸術性が高く見飽きない、観ておくべき最初の5作品を選びました」と渕上さん。どれも短編作品なので、気軽に楽しめます。

「霧の中のハリネズミ」(1975)
監督:ユーリ・ボリソヴィチ・ノルシュテイン
日本でも世界でもファンの多い、アニメーション界の生きる巨匠です。スタジオ ジブリの宮崎駿監督も彼の作品のファンだと名前を挙げるほどですし、日本にもたびたび訪れています。参加作品は多いですが、監督作品は決して多くはありません。その理由は、作品のほとんど全てをパートナーで美術監督のフランチェスカと二人で作成するだけでなく、非常に緻密な手作業を行うためです。手法の多くは日本で切り紙アニメと呼ぶ、セルロイド板を切り抜いて描く原画をガラス板に何層も重ねて撮影する技法です。不思議な世界に引き込まれる素敵な作品ばかりです。(日本語字幕)

「くまのプーさんシリーズ」(1969)
監督:フョードル・サベリエヴィチ・ヒトルーク
2012年に享年95歳で永眠されたロシア・アニメーション界の大巨匠です。後進指導にも尽力された明るい人柄は全ての人に愛されました。非常に多作で、多くの栄冠に輝く作品を残されていますが、今回はロシアで最も有名なアニメーション作品であるこちらの作品をランクインさせました。このロシア版『くまのプーさん』は原作から無許可(当時は社会主義ですから)で作成された名作中の名作です。米国のウォルト・ディズニーが原作の挿絵(アーネスト・シェパード作)をシンプルにしたデザインで制作した1966年作品とは異なり、オリジナリティあふれるキャラクターデザインと、水彩画のような美しいタッチが特徴です。(日本未公開)

「ミトン」(1967)
監督:ロマン・アベロヴィチ・カチャーノフ
日本でも人気の高い人形アニメーション作品です。スタッフに当時の精鋭が参加し、わかりやすさと当時のソ連の社会性を盛り込んだ秀逸なストーリー、精巧で洗練された人形デザイン、効果的で心地よい音楽、と完成度の高さが特徴です。多くの人形アニメーションを監督したカチャーノフですが、この作品が最も評価の高いものでしょう。
公式HP (セリフなし)

「小舟のチージック」(1968)
監督:イネッサ・アレクセーエヴナ・コワルフスカヤ
ロシアを代表する女流アニメーション監督の作品を選出しました。日本では他にも多くのアニメーション監督が知られていますが、女性ならではの柔らかい作品が持ち味で、ソ連発のミュージカルアニメーションを監督したことでも知られています。この「小舟のチージック」は原題を『小舟』といい、擬人化した小さな船の冒険物語です。得意のミュージカル作品で、音楽はチェブラーシカでも知られる音楽家 シャインスキーが担当。脚本は児童文学の代表的作家でもあるジャンナ・ヴィッテンゾン(ミトンの原作でも知られています)です。劇中に使われている『チュンガ チャンガ』はソ連では非常に有名な楽曲で、誰もが口ずさめるほど有名な音楽です。 (セリフなし)

「老人と海」(1999)
監督;アレクサンドル・コンスタンチノヴィチ・ペトロフ
制作したほとんど全ての作品がアカデミー短編アニメーション賞にノミネートされ、1999年には、ついにこの「老人と海」で受賞しました。
ガラスに油絵を描くように原画を作成し、塗り重ねて撮影するガラスペインティング技法を得意とします。油絵画が動く不思議なアニメーションは見るものを圧倒する力があります。日本ではスタジオジブリが作品を取り扱ったことで知られましたね。今も新作を作り続けています。 (日本語吹き替え)

(C)Mitten+ Project 2013

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