緊急事態宣言の解除で、各地の映画館が再開しました。映画は見たいけど、まだ子どもたちと出かけるのはどうかしら?とお悩みの方のために、映画館での鑑賞方法について感染症の専門家高山義浩先生にお話を伺いました。
高山義浩先生のお話
新たな感染者が出ていない地域の映画館ならお子さんと一緒でも、それほど心配する必要はありません。ただし、基礎疾患のあるお子さんや高齢の祖父母と一緒にいく場合には、映画館の混雑状態など注意が必要です。
感染者がまだ出ている地域では、不特定多数の人が集まる場所には一定のリスクがあることを理解して、できるだけ避けるか、しっかりと予防につとめることが大切です。
新型コロナウィルスは、飛沫感染と接触感染が主体で、空気感染は限定された状況でしか発生しません。お子さんたちはいろんなものによく触りますから、とくに接触感染に注意が必要です。外出時には、こまめな手洗い、消毒を心がけましょう。水分補給は必要ですが、映画館内での食事は当面控えたほうがよいでしょう。
飛沫による感染を防ぐためにも、映画館の中ではお子さんもマスクをつけさせてください。そして、手洗い、消毒によって自分の身を護りながら、映画を楽しんでください。
高山義浩/たかやまよしひろ
沖縄県立中部病院感染症内科・地域ケア科 副部長
厚生労働省医政局地域医療計画課技術参与
日本医師会総合政策研究機構非常勤研究員
現在多くの映画館で主に下記の感染拡大防止対策を行っています。劇場によって内容が少しずつ異なります。また日々状況が変わっているので、お出かけの際に各映画館のHPでご確認ください。
●座席間隔をあけての販売(席数の50%を販売)
●お客様へのマスク着用のお願い(スタッフもマスク着用)
●館内に消毒液の設置
●チケット販売所等に飛沫感染防止のシールドを設置
●入れ替えの際の換気、定期的な場内の消毒
※映画館が加盟する全国生活衛生同業組合連合会のガイドラインはこちら
まだ家族で並んで座って見ることがかないませんので、映画館での鑑賞に慣れていてるお子さんとのお出かけがよさそうです。徐々に新作の公開も始まっています。大きなスクリーンで見る映画は特別な思い出です。高山先生のアドバイスを参考に、映画館での鑑賞にも少しずつチャレンジしてみてください!
2020年6月10日