
こどもが見てもすごい映画50本!
「午前十時の映画祭」をご存知でしたか?
2010年から始まった、おすぎさんや戸田奈津子さんなど作品選定委員の方々と一般の投票で選ばれた珠玉の名作を赤の50本、青の50本と題して、全国の映画館で巡回上映中なのが「午前十時の映画祭」です。
若い世代にも、スクリーンで名作を鑑賞する機会を提供しようと始まったこの映画祭ですが、35ミリのプリントでの上映は今年で最後になるとのこと。名作映画をニュープリントで鑑賞できる貴重な機会です。どの映画も魅力的ですが、子どもが楽しめる10本をご紹介します。なお、すべて字幕での上映になります。
上映時間・上映会場などの詳細はこちら:午前十時の映画祭 公式HP
こども映画プラスがオススメする5本
映画祭事務局・宣伝担当の岡村尚人さんによると入場料500円の学生料金(注1)で入場者が最も多かったのは赤の50本では「ショーシャンクの空に」、青の50本の中ではこども映画プラスでもご紹介している「バック・トゥ・ザ・フューチャー」でした。
注1:3歳以上、大学生まで対象
岡村さんは「いつの時代も若い人は、新しいものに興味があって、古いものに目がいかないものです。“名作”という言葉もなんだか説教くさい感じするのだと思います。新しいものが面白くないわけではありませんが、しかし『ダーティハリー』(71)という傑作刑事アクションがあったからこそ、後に同じジャンルの『ダイ・ハード』(88)という作品も生れたわけです。「午前十時」で上映中の作品を見ることは、今流行っている面白い映画のルーツをたどる機会にもなっていると思います。ポスターだったり、俳優だったり、あらすじだったり・・・何か心にひっかかるものがあった作品から見てほしいです。」とおっしゃいます。

子どもたちが古い映画を見ることの意味についてうかがってみると、「映画には見る順番があると思います。最初はアニメーションやTVでなじみのある作品でいいと思いますが、小学校高学年になれば、外国映画を見始めることができると思います。世界には日本と違う文化があること、いろんな時代にいろんな映画があることを知ってほしい。世代を問わず楽しめるのもクラシック映画の魅力ですから、見た作品について親子でいろんな話ができるといいですよね。クラシックの名作は、映画に限らず文化の土台になっていることが多いので、もの見方や、もの良し悪しを見極める目が磨かれると思います。」とのことでした。親の世代が若い頃見て印象深かった作品を子どもと一緒にお出かけして映画館で観るのも良いかもしれませんね。
映画館で観るのと、DVDなど家庭で鑑賞することの違いについては「映画は大きなスクリーンで見ることを意図して作られていますから、スクリーンで見たときに映画の本当の価値がわかります。そして“わざわざ出かけて行く”というのが大切です。それによって映画を見ることが日常を離れた特別な体験になり、その人の血肉になっていきます。そうした体験の積み重ねの中から、必ず素晴らしい出会いが生まれてくるはずです。」とおっしゃっていました。少し時間のある夏休みのお出かけ場所に映画館を選んでみてはいかがでしょうか。
13才までに見たい名作アンケートからのオススメ5本
最後に岡村さんに子どもにおすすめの映画を選んで頂きました。
「E.T.」「サウンド・オブ・ミュージック」「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の3本は理屈ぬきにおもしろい映画なので、ぜひ見てください。
また、少年野球を描いた「がんばれ!ベアーズ」ではダメな大人ばかり出てきますが、それも世の現実なわけです。キレイごとで済まさない正直な描き方がいいと思います。小学校4年生ぐらいになれば、そんなニュアンスも理解できるのではないでしょうか。
「シザーハンズ」や「キャリー」はいじめの問題も描いています。今の自分たちのことを客観的に見るきっかけになればいいなと思います。中学生にぜひ見てほしいです。
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