パリのクリスマス

“Do you speak Christmas?”
マチルダ・アンロ(Mathilde Henrot)

子どもは何才から自分が話し理解できる言語で映画を見るべきなのでしょう?
子どもたちが国境をこえたり、自国を愛したりするのに映画の言語がじゃまになるのでしょうか?

私の4才になった息子ゼノは、まだまだ“何でもござれ”なお年頃。その日の気分で英語の映画をみたがったり(英語は話しません)、オンラインで見られるスペイン語のアニメを見てみたり。これが今時の子どもの特徴?ゼノは行ったこともないモンゴルとアフリカを鉄道で結んだりしています。

そこで、自分の子ども時代のことが思い出されます。何度も繰り返し、クリスマス休みに母におねだりして見せてもらっていた映画があります。それは私が話すことのできない言語-中国語―の映画でした。

雲から雲へと飛び移る心やさしい主人公の孫悟空と、その戦いぶりや彼の使う術に、言葉が分からないのに、すっかり私は魅了されてしまったのです。
この作品は「西遊記 大閙天宮」。1961年に上海美術電影で万籟鳴(ウォン・ライミン)と万古蟾(ウォン・グチャン)の万兄弟によって製作された傑作です。

万超塵(ウォン・チャオチェン)と万滌寰(ウォン・ティーホアン)が1964年に後半を完成させます。文化大革命でスタジオが閉鎖される直前の1965年に映画は公開されました。この作品は80年代初めまで英語版が作られなかったにも関わらず、いろいろな国でカルト的人気を博しました。多くの子どもたちがずっと長い間、北京語のまま見て感動していたということになります。

シャンゼリゼのクリスマス市

私は今、「クリスマス語」とはどのようなものかと思いを巡らせています。子どもたちにとって国を越えたユニバーサルな、まるでエスペラント語のようなクリスマスのお話や伝説とはどんなものなのだろうかと・・・。

マチルダ・アンロ(Mathilde Henrot)
フランス・パリ生まれ。大学で哲学、中国語、ビジネスを学ぶ。2002年からフランスの映画会社MK2で、映画の権利販売、買付を担当。2010年退職後、映画の製作会社マハラジャ・フィルムズとウェブサイト、フェスティバル・スコープ (www.festivalscope.com)を設立。

【過去の記事】
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